
ボスの快楽の園の中央部分。
Jheronimus Bosch: Garden of Earthly Delight - central panel
生理的・反射的に「キモっ」と思ってしまうイヤンなディテールがかえって興味を掻き立てるという傑作ですね。
なんか妙に現代的な印象を受けるので、ルネサンス時代の絵と知ってびっくりした覚えがあるなぁ。
この絵の右の地獄がまたかっこよい。
快楽の園
ジョン・ブラナーというとサンリオ文庫のベスト・オブ・P.K.ディックで熱烈な序文を書いていた人という認識。
もっともその序文では60年代以降どんどん個性的になっていくというか妙な領域に入っていったディック長編については興味なさげではありました。古典的なアイデアストーリー的なSFが好きな人なんでしょう。本書もいかにもそういう感じの作品ですね。
テロリストの彼女が、彼をつなぎ留めておけるようにと妊娠して生まれた主人公、先天的にビッコでセムシというハンディキャップがあり、ちょうど出生時に父親が大規模テロを起こして死亡したりもしているという不幸ぶり。
スペオペならここからやがてテレパシー能力に目覚めた彼が世間に復讐していくというストーリーになりそうなもんですが、そうはならず彼がテレパシストとして社会的・精神的に成長していく過程を描描く作品になってます。
この小説世界ではテレパシストは国連に所属して交渉員とか精神医療などで世の中のために働いていたりする訳ですね。
表紙イラストが真鍋博調のいかにも古いSFな雰囲気でなかなかいい感じ。クレジットでは「せき・イラストグループ」となってますね。